IATFスキームの運営団体から、新たな解釈が示され、自動車用アフターマーケット部品の扱いについて IATF 16949 の重要な点が明確になりました。必須となる適用期限(2028年1月1日)までは時間がありますが、OEMとアフターマーケットのどちらのメーカーにとっても影響が大きいため、早めの対応が必要になります。
変更点
2つの重要な要求事項が明確になりました。
アフターマーケット部品を製造する組織が IATF 16949 の対象として認められることが明確化
アフターマーケット部品のみを製造する組織も、IATF 16949 の認証対象として正式に位置づけられました。認証は、お客様から求められない限り必須ではありませんが、自動車メーカーから求められる場合には、規格の 要求事項 をすべて満たす必要があります。
この変更により、これまでスコープ外と考えられていたアフターマーケット部品メーカーで、IATF認証への関心が高まることが想定されています。
既に IATF 認証を取得している事業所では、アフターマーケット関連業務のスコープへの追加が必須に
同じ施設内でOEM部品とアフターマーケット部品の両方を製造している場合、アフターマーケット部品に関する業務も、2028年1月1日までに IATF 16949 のスコープに含めることが求められます。
アフターマーケット業務の追加により、要員数や業務の複雑さに応じて審査時間が増えることが見込まれるため、適切な準備が必要になります。
早めの対応が重要になる理由
2028年まで一定の期間はありますが、対応を後回しにすると、期限が近づくにつれて審査リソースが不足する可能性があります。多くの組織が同時期にスコープ拡張やギャップ分析、認証審査を希望することが予想されるため、IATF審査員の確保が難しくなる恐れがあります。
早い段階で取りかかることで、次の対応が可能になります。
- 審査の調整がしやすくなり、直前の混雑を避けられる
- 段階的に進められるため、リスクを抑えながら計画的に実施できる
- 認証スケジュールを、お客様や事業上の優先事項と合わせやすくなる
- アフターマーケット業務を、後追いではなく計画的に組み込める
対応が必要な組織は?
今回の変更が影響するのは次の組織です。
- IATF認証を既に取得しており、アフターマーケット部品をスコープに追加する必要がある組織
- 同じ施設内でOEM部品とアフターマーケット部品の両方を製造している組織
- アフターマーケット部品のみを製造しており、お客様からIATF認証を求められる可能性がある組織
- 今後、新規受注や長期の供給契約を検討している組織
実務的な次の対応
組織として検討すべき内容は次のとおりです。
- スキーム変更について、営業や審査対応の担当者を含めて社内で共有する
- 現在の認証スコープと実際の製造活動を見直す
- 認証や審査に関わる取り組みを、中期計画に組み込む
早期に着手することで、重要な作業が期限前に集中することを避け、時間をかけて準備や投資を進めることができます。
LRQAが提供できる支援
LRQAでは、既存の認証組織・新たに認証を検討する組織の双方に向けて、今回の変更への対応を支援しています。
- 変更点の説明
- スコープの見直し
- IATF認証を既に取得している組織向けのスコープ拡張審査
- 初めてIATF 16949を検討する組織に向けた認証支援
こうした取り組みを早めに進めることで、リスクを抑え、事業の継続性を守り、自動車業界における信頼できる供給者としての立場を強めることができます。
